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TASK6ガントチャートプロジェクト管理Excel

ガントチャートの作り方|引き直しからが本番です

ガントチャートは30分で引けます。難しいのはその後で、1つの作業が遅れると後ろの予定が全部ずれ、直すたびに関係者への連絡が必要になります。エクセルでの引き方を先に片づけて、引き直しが重くならない3つの手を書きました。

高橋ゆうこ

月曜の朝、工程表の棒が1本、3日ぶん右にずれた。

たったそれだけのことなのに、後ろに並んだ棒が次々と押されていく。押された先には、相手の都合で決めた打ち合わせが2つ入っていた。直すには全員に連絡がいる。その日は結局、表を閉じて別の仕事をした。次に開いたのは金曜だった。


ガントチャートは、引くだけなら30分で終わります。引き方の手順そのものは、調べればすぐ出てきます。

本当に大変なのは、引いたあとです。この記事では、引き方を先に片づけて、引き直しが重くならない作り方に紙面を使います。

ガントチャートとは、何を見るための表なのか

ガントチャートとは、誰のどの作業がいつからいつまでかを横棒で並べて、どれかが遅れたときに後ろのどこへ響くかが見える表のことです。

大事なのは横棒の見た目ではなく、押されたときに何が動くかが分かることです。並べただけで、動かすと後ろが手作業になる形なら、遅れた週には開かなくなります。

まず30分で引く(エクセルでの最短手順)

凝る前に、いちばん短い形で引いてしまいます。

  1. 縦に作業、横に日付を並べます。日付は1行目に7日ぶんずつ、右へ伸ばします
  2. 作業の行に、開始日と終了日の列を作ります(日数ではなく日付で持つと、あとで動かしやすい)
  3. 日付のセルに条件付き書式を1つだけ入れます。数式は =AND(その列の日付>=$開始日, その列の日付<=$終了日) の形にして、塗りつぶし色を指定します
  4. 塗り分けは2色までにします。自分の作業と、相手の返事を待っている時間

手で色を塗らないでください。手で塗ると、引き直すたびに塗り直しになります。ここだけは最初に数式にしておくと、あとが軽くなります。

作業の行そのものが決まっていない場合は、先に割るところからです。割り方はWBSの作り方に書きました。棒の元になる行を並べる表が要るなら、担当・期限・「いま誰が持っているか」の列が入ったExcelテンプレートを使ってください。

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引いた翌週に、必ず起きること

1本の作業が遅れます。ここまでは誰でも想定しています。

想定から漏れるのは、その1本を直す作業のほうです。後ろの棒を押して、担当に伝えて、動かせない予定の前後を詰め直して、相手のいる予定は取り直す。この引き直しが追いつかないまま日が過ぎると、表に書いてある日付が全部嘘になります

そうなると、誰も表を見なくなります。見ても本当の日付が分からないからです。遅れそのものより、遅れを直せないことのほうが被害が大きくなります

見分け方:いまの表を開いて、過ぎた日付のまま残っている棒が何本あるか。1本でもあれば、その表はもう信じられていません。

引き直しが重いのは、棒を動かすからではない

エクセルの操作としては、棒を右にずらすだけです。数秒で終わります。それでも重いのは、中に人との調整が入っているからです。

自分の作業は、遅れても自分の都合で取り返せます。相手のいる予定は取り返せません。打ち合わせの日を動かすには、相手の空きを聞いて、こちらの後ろも詰め直して、決まったらまた全員に伝えます。この一連が、どの計画にも見積もられていません。誰の担当でもないので、後回しになります。

つまり、引き直しを軽くしたいなら、減らすのは連絡の数のほうです。

引き直しを軽くする3つ

引くときに、次の3つを入れておきます。あとから足すこともできます。

1. 相手待ちを、別の棒として分ける

「見てもらう」「返事を待つ」の時間を、自分の作業とは別の棒にして、色を変えます。分けておくと、遅れたときに連絡が必要な棒がひと目で分かります。まとめて1本にしていると、毎回中身を思い出すところから始まります。

2. 引き直す日を、先に棒として置く

週に1回、30分でかまいません。「表を直す」という棒を、最初から並べておきます。引き直しが誰の担当でもないから後回しになるので、担当と時間を持たせてしまうわけです。

3. 動かせない棒に印をつける

提出期限、相手との約束、法律で決まっている日。これらは押せません。先に印をつけておくと、遅れたときに「どこまでなら押せるか」がその場で分かります。印がないと、全部を等しく動かせるつもりで考えて、あとで詰まります。

それでも残るもの

3つを入れても、連絡そのものは残ります。相手に空きを聞いて、決まったことを伝えて、返事が来ない人にもう一度声をかける。この部分は、私たちが提供するサービスで任せられます。相手の返事待ちを見張って、返ってこなければもう一度声をかけ、返事が来たら記録を残すところまでです(使える範囲はご契約と設定によって変わります)。

期日を動かしたときに、後ろの作業を割り出して並べ直すところも任せられます。カレンダーの予定を見て、空いている時間に振り分けることもできます。人に何と伝えるかだけを決めれば、あとの手数は減らせます。

相手待ちの棒を分けるだけなら、いまの表に色を1つ足せば終わります。

よくある質問

Q. WBSとガントチャート、どちらを先に作りますか。

WBSが先です。割れていない作業に横棒を引くと、あとで棒の中身が変わって引き直しになります。逆に、割ってあれば棒を引くのは並べるだけの作業です。

Q. エクセルとツール、どちらがいいですか。

引き直す回数で決めてください。月に1回程度ならエクセルで足ります。週に何度も動くなら、押したときに後ろが連動しない表は毎回手作業になります。エクセル自体の限界については別の記事にまとめました。

Q. 引き直すたびに、前の計画は消していいですか。

消さずに、週の初めの版を1つ残してください。どこで何日ぶんずれたかが分かると、次の計画の余裕の取り方が変わります

まとめ

ガントチャートで詰まるのは、引いたあとです。

引き直しに、人との連絡がぶら下がっているからです。棒を動かすのは数秒でも、その後ろに何本もの連絡が続きます。だから後回しになり、表の日付が嘘になり、誰も見なくなります。

計画は作るより直すほうが難しい、という話はプロジェクト管理とはのほうに書きました。この記事は、その直しを軽くするための手元の工夫です。

明日やること

引く

  • 縦に作業・横に日付を並べ、開始日と終了日を日付で持つ
  • 塗りは条件付き書式にする(手で塗らない)

引き直しに備える

  • 相手の返事を待つ時間を、別の棒にして色を変える
  • 「表を直す」棒を、週1回・30分で並べておく
  • 動かせない予定(提出期限・相手との約束)に印をつける

確かめる

  • 過ぎた日付のまま残っている棒が無いか、週の初めに見る
  • 週の初めの版を1つ残しておく

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