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TASK6AI秘書催促・リマインドタスク管理

AI秘書とは|議事録より先に「催促」を任せたい

AI秘書とは何かを整理したうえで、任せて本当に効くのは議事録や日程調整ではなく「催促」だという話を書きました。催促が止まる3つの場面と、選ぶときに見る3つの基準、今週から催促を人の手から外す手順までまとめています。

高橋ゆうこ

「先日お送りした件、その後いかがでしょうか」。この一文を打ち込んで、送らずに閉じたことがある。

こちらが悪いわけではない。期限を決めたのも、資料を出すと言ったのも相手だ。それでも送信ボタンの上で指が止まる。角の立たない言い方を探しているうちに、その日が終わる。


AI秘書に何を任せますか、と聞かれて挙がるのは、たいてい議事録、日程調整、資料の要約あたりです。どれも助かります。ただ、一日の終わりに残っている疲れは、そこから来ているとは限りません。

この記事では、AI秘書とは何かを整理したうえで、任せて効くのは「催促」だという話を書きます。選ぶときに見るところも3つに絞りました。

AI秘書とは、何を代わりにやってくれるもの?

AI秘書とは、人の秘書がやっている段取りの仕事——予定を押さえる、資料をそろえる、頼んだことを覚えておいて期限の前に声をかける——を、ソフトウェアが代わりにやる仕組みです。

ただ、ひとくちにAI秘書といっても中身は2つに分かれます。言われたことをやるものと、言われていないことを追いかけるもの

議事録も日程調整も文字起こしも前者で、こちらが指示を出せば動きます。後者は、何も言わなくても「先週お願いした資料、まだ来ていませんよ」と言ってくるものです。

見分け方:自分が何も操作しなかった日に、そのツールから連絡が来るかどうか。来ないなら、それは指示を待つ側のツールです。

症状:忙しさの中身は、作る時間より待つ時間

今日終わらなかった仕事は、「自分がまだ手をつけていないもの」と「相手の返事を待っているもの」に分かれます。後者は、待っている間もずっと気にしていなければなりません。手は空いているのに、気が休まらない。

見分け方:今日進まなかったタスクを開いて、止まっている理由を2つに分けます。「相手の返事がない」が半分を超えたら、足りないのは手を動かす時間ではなく、誰がまだ出していないかを数えて声をかける手間のほうです。

次のうち、どれが自分に近いですか。

  • 相手の立場が強くて、「まだですか」の一言がどうしても打てない
  • 全員にお願いしたのに、出していない人が誰なのか分からないまま締切が過ぎた
  • 毎月おなじ催促を送っていて、送るたびに少し気が重い

原因:催促は、3つの方向から止まる

催促は、やればいいだけの仕事に見えます。それなのに止まる。原因は、能力ややる気とは別のところにあります。

1. 催促できない:相手の立場が強いと、正しさは関係なくなる

うちが顧問先の開発を請け負っていたときの話です。デザインの確認をお願いしていて、いま誰の番なのかが双方で分からなくなりました。先方が「自分のところで止まっていた」と気づいたのは定例の打ち合わせの場で、納期に遅れが出そうになりました。

早く確認すればよかったのですが、先方の当たりが強く、担当のスタッフが萎縮してできませんでした。必要なのは分かっていて、それでも言える人がいなかった。

見分け方:名前を見た瞬間に文面を考え始める相手がいるかどうか。考えているあいだは送れていないので、その分だけ相手に届くのが遅れます。

2. 催促し漏れる:全員に頼むと、誰のタスクにもならない

評価面談の日程登録を、上司がチャットのグループでまとめて依頼したことがありました。ところが上司も、登録していない人に催促しないままでした。一部の面談が行われず、従業員の評価ができないままになりました。

頼んだ側は「言った」で終わったつもりになり、受けた側は自分への依頼だと思っていません。一斉の依頼は、全員のタスクになった瞬間に誰のタスクでもなくなります。

見分け方:直近でグループに投げた依頼を1つ開いて、まだ出していない人の名前を10秒で挙げられるか。挙げられないなら、その依頼は追えていません。まだ出していない人をどう特定するかは、グループに頼むと、誰のタスクにもならないにまとめています。

3. 催促がつらい:毎月送る人が、少しずつ嫌われ役になる

経理を担当していた方が、経費精算の締切の催促を毎月社内に送っていました。よく思われていないことは本人も分かっていて、送ること自体がストレスになっていた、という話です。

出す側は忘れているだけなのに、気を遣うのは送る側。それが毎月続き、その人は「催促してくる人」になっていきます。

見分け方:催促を送る前に、文面を何回書き直しているか。2回以上なら、その催促は気を使う仕事になっています。

3つに共通しているのは、催促の中身ではなく誰が言うかで結果が変わる点です。人が言うと「人 対 人」のやり取りになりますが、仕組みが言えば「決まりごとのお知らせ」になります。同じ一文でも、後者なら角が立ちにくくなります。

選び方:AI秘書は、3つだけ見て決める

できることの数で選ぶと、たいてい外します。

普段のやり取りの中にいるか。依頼が飛び交っている場所(チャットでもメールでも)に入れられるものを選びます。別の画面へ転記する形にすると、忙しい週から順に転記されなくなります。

「いま誰の番か」が行ごとに書けるか。一覧が「やること」だけで並んでいると、自分の作業と相手待ちが同じ列に混ざります。「次に動く人」を書ける欄があるかを見てください。

出たかどうかを確かめるか。送りっぱなしの通知は、読まれた時点で消えます。「出しました」まで受け取って記録するものを選んでください。あわせて、その通知がその場で届くのか1日1回まとめてなのかも確かめます。ここは契約するプランで変わります。

見分け方:検討しているサービスで、「先週お願いした件で、まだ出していない人の一覧」が出せるかを聞いてみてください。出せないなら、それは通知を出すだけのツールです。

対処:今週からできる3つ

ツールを入れ替えなくても、いま使っているもの(タスク管理ツールでも、チャットでも、紙のノートでも)のままで、今週できることが3つあります。

  1. 相手待ちを、自分のやることの一覧から出す。別の一覧に移すか、印を付けて分けます。このとき**「◯日に確認する」という行を自分側に1本残してください**。分けただけだと、追いかける責任まで消えます。
  2. 依頼を個人宛てに出し直す。宛名が入るだけで、出していない人を数えられます。通知の文面に名前を入れるやり方は、リマインくんの使い方にまとめています。
  3. 催促の文面を、毎回考えない。「◯日が期限の△△、まだ届いていないようです」のような定型文を1つ作り、日付と件名だけ差し替えます。ゼロから書くから重いのであって、決まった文を送るだけなら事務作業に戻せます。

ただし相手が資料そのものを用意できていないときは、何度送っても出てきません。そのときは期限を動かすか、こちらで下書きを作って埋めてもらう形に変えます。

続き:それでも人の手に残る作業

手でやると、いちばん面倒な作業が最後まで残ります。送る前に「誰がまだ出していないか」を毎回調べる作業です。10人に頼めば10人分、50人なら50人分、依頼した記録と届いた記録を突き合わせます。

ここは、私たちが提供するサービスで任せられます。LINEやSlackなどのチャットのやり取りから「誰に何をいつまでにお願いしたか」を拾い、期限の前に本人へ声をかけ、返事がなければもう一度たずね、出してもらえたかを記録するところまで引き受けます。連絡は、事務所の名前で届けることもできます(自社の名前で出すには、上位のプランが必要です)。

ただ、「何を・いつまでに出してほしいか」を決めるのは人の仕事です。そこは代われません。

よくある質問

Q. AI秘書と、リマインダーアプリは何が違いますか。

リマインダーは自分に向かって鳴るもの、AI秘書は相手にたずねるものです。相手が動いていないことに気づきたいなら、相手を数えられる仕組みが要ります。LINEの中でリマインダーを立てる手順は、リマインくんの使い方にまとめています。

Q. 催促を機械にやらせると、冷たく思われませんか。

冷たいと感じさせるのは、文面より頻度と唐突さです。送る間隔をあらかじめ決めておけば、それは催促というより予告になります。人が思い出したときだけ送るほうが、よほど唐突です。

まとめ

AI秘書に何をさせるかで迷ったら、まず自分から言い出せずに止まっている仕事から渡してください。つまり催促です。

議事録や要約は、言えば返ってきます。返ってこないのは、こちらから言えなかった催促のほうです。相手が強くて言えない、誰がまだ出していないか分からない、言うたびに嫌われる。この3つは、人の心がけだけで続けるのは難しいところです。

何をどう管理するのかを整理したい方はタスク管理の考え方、資料を集める仕事そのものを組み立て直したい方は資料回収の流れの作り方も読んでみてください。

明日やること

分ける

  • 今日進まなかったタスクを「自分待ち」と「相手待ち」に分ける
  • 相手待ちを別の一覧に移すか印を付けて分け、「◯日に確認する」行を自分側へ1本残す

頼み方を変える

  • グループに投げたままの依頼を、名前を入れて配り直す
  • 期限は「今週中」ではなく日付で書く

催促を軽くする

  • 催促の定型文を1つ作って保存しておく
  • 送るタイミングを「期限の3日前と当日の朝」に固定する

送らずに閉じたあの一文が重かったのは、あなたの名前で送る一文だったからです。仕組みから届く文なら、差出人はあなた個人ではなく事務所になります。

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